2019/01/07

テヅルモヅル

クモヒトデ類の分類・系統・生態について、『深海生物テヅルモヅルの謎を追え!』(東海大学出版部)の著者である岡西さんに紹介していただきます。ご来聴お待ちしております。

日時:2019年2月1日(金)16:30-18:00
場所:高知大学 物部キャンパス 附属暖地フィールドサイエンス教育研究センター講義室(いつもと建物が異なります)
講師:岡西 政典 博士(東大臨海実験所)
演題:クモヒトデ類を研究する~フィールドワークに基づくアプローチ~

要旨:
クモヒトデ類は,ウニやヒトデと同じ棘皮動物門に属する海産無脊椎動物である.細長い腕を器用に動かすことであらゆる海底環境に進出し,棘皮動物の中では最も成功したグループであるといわれている.しかしながら,2100種ほどが知られるその多様性の創出機構については,未だ謎が多い.
 本演題では,一般に馴染みの薄いこのクモヒトデ類の概説を交えながら,演者が注目してきた深海性のツルクモヒトデ目(腕の分岐するいわゆるテヅルモヅル類を含むグループ)の系統・分類学的研究,その後のクモヒトデ類全体を対象とした多様性の解明,並びに,三崎臨海におけるテヅルモヅル類の腕の再生過程メカニズムの解明への取り組みなどを,演者のフィールドワークの経験も含め,ざっくばらんに紹介していきたい.