2018/05/31

群集生態学の解析

下記の要領で、群集生態学の解析手法とその実践についての講演があります。ご来聴をお待ちしております。

日時:2018年6月22日(金)16:30-18:00
場所:高知大学 物部キャンパス 3-1-11教室
講師:辰巳 晋一 博士(森林総合研究所 北海道支所 研究員)
演題:
群集集合(Community assembly)の統計解析レクチャー:
4つの集合則をひも解く方法

要旨:
生物群集を形づくる4つのルール(群集集合則)ー選択、浮動、分散、種分化ー について、本セミナーでは紹介する。古くから、群集生態学は整頓性を欠いている(Community ecology is a mess)と、一部から批判されてきた。たしかに群集生態学では、ある場所の生き物の種数や種組成を説明するために、たくさんのモデル(統合中立論やメタ群集モデルなど)が提案されてきた。しかし、これらのモデルの数は年々増え続ける一方で、しかも互いに重複している部分も多いことから、特に初学者にとって混乱(ときに挫折)を招く要因となっていた。こうした中、これまで提案されてきた全てのモデルの根底を成す、極めてシンプルな4つのルールが最近整理された。
本セミナーは、参加者に、4つのルールに関する解析手法の初歩を理解してもらうことを目的とする。またセミナーの後半では、こうした手法を使って土壌菌群集データを解析した実例を紹介する。