2018/04/26

環境DNAによる水草の検出

国環研の松橋さんに環境DNAを用いた外来植物の調査について講演していただきます。

日時:2018年5月21日(月)16:30-18:00
場所:高知大学 物部キャンパス 3-1-11教室
講師:松橋彩衣子 博士(国立環境研究所 特別研究員)
演題:水からわかる水草の分布:環境DNA技術を植物に適用する

要旨:
水辺環境における急速な生態系変化は、世界的に深刻な問題となっている。こうした変化に対応していくためには、生息生物の分布をいかに迅速に把握するかが重要となる。水生生物の分布調査を飛躍的に効率化する手段として、近年注目を集めているのが環境DNA技術である。水からDNAを抽出することで、そこに生息する生物を迅速且つ簡便に推定するこの手法は、様々な生物群に適用され、急速に発展を遂げている。一方で、植物における知見や適用例は未だ乏しい。本発表では、環境DNA技術を沈水植物の分布推定に適用した研究について紹介する。目では確認しづらい沈水植物の調査が、環境DNA技術の導入によってどのように変わっていくのか。技術開発の道のりと、それによって得られた成果についてお話する。また、本技術の導入により、なにをどこまで明らかにできるのか、その有用性、注意点、展望について議論していく。