東南アジアの泥炭湿地林に関する講演です。ご来聴お待ちしております。
日時:2019年6月17日(月)14:50-16:20
場所:高知大学物部キャンパス 3-1-13教室
講師:嶋村鉄也(愛媛大学農学研究科)
演題:熱帯低湿地林を観る
熱帯の低湿地では、水が溜まりやすい場所で植物遺体の分解がある段階で抑えられ、泥炭が堆積し熱帯泥炭湿地林とよばれる特異な景観が発達することがある。泥炭といっても日本の釧路や尾瀬の泥炭はミズゴケ由来のものであるが、熱帯泥炭の場合は木質化した植物遺体由来のものとなっている。この泥炭は厚さが最大で20~30m程になり、ドーム状の地形を形成する。このドームの上では泥炭の厚さにしたがって、4-5種類の異なる植物群落が発達し、多様な植物が生育することが知られている。本セミナーでは、この泥炭湿地林の成り立ちや特異性について、植物群集動態や物質循環に関する研究を踏まえながら概説する。次に、この泥炭地を巡る世界的な状況について説明をし、現在行っている研究プロジェクトについて簡潔に紹介する。
このセミナーは生態学会中国・四国地区会の補助を受けました。